働き方 x AIニュース!2026年9月23日

働き方 x AIニュース!2026年9月23日

おはようございます!シルバーウィークの5連休、いかがお過ごしでしたか?今日は連休中の5日間(9月19日〜23日)に届いたニュースの中から、特に押さえておきたい10本をまとめてお届けします!AIに仕事を「任せる」ときの設計や、AIをめぐる主張を「どう受け止めるか」を考えさせられる話題がそろいました!

AIに「計画→実行→見直し」を回させる、エージェントワークフローとは?

ChatGPTのような生成AI(文章や画像を作り出すAI)に資料づくりを頼んだら、指示の一部が抜けていたり、最初の前提が間違ったまま最後まで書き上げられてしまったりして、何度も指示を出し直すことになった…そんな経験はありませんか?AI Watchの用語解説連載「AI用語の基礎知識」の第23回では、こうした「あるある」を入り口に、AIにPDCA(計画・実行・評価・改善のサイクル)を回させる仕事の進め方として「エージェントワークフロー」を取り上げています。AIに一発で完璧な答えを求めるのではなく、抜けや思い込みが起きる前提で、確認と手直しを仕組みに組み込んでおく。そんな発想の切り替えが、AIと長く付き合うコツになりそうです!

出典:AI Watch
https://ai.watch.impress.co.jp/docs/serial/glossary/2142000.html

OpenAI Academyが学習パスを拡充、立場ごとにAIスキルを学んで示せる場へ

OpenAI(ChatGPTの開発元)の公式発表によると、AIの学習サイト「OpenAI Academy」が新しい学習パス(目的別に組まれた学習コース)を追加・拡大しています。対象は従業員、開発者、リーダー、教育者、学生と幅広く、実践的なAIスキルを身につけるだけでなく、それを「実証する」ことまでを視野に入れているそうです。自分の立場に合った学び方を選び、身につけたスキルを示せる場が増えるのは、学び直しを考えている人にとって心強いですね!

出典:OpenAI
https://openai.com/index/expanding-openai-academy-with-new-learning-paths

GPT-6 SolとGPT-6 LunaがAmazon Bedrockで利用可能に、仕事の重さでAIを使い分ける時代へ

AWS(アマゾンのクラウドサービス)の公式ブログで、AWSとOpenAIの担当者が、OpenAIの新モデル「GPT-6 Sol」と「GPT-6 Luna」がAmazon Bedrock(さまざまなAIモデルを呼び出せるAWSのサービス)で一般提供されたことを紹介しました。どちらも前の世代のGPT-5.6より、API(プログラムからAIを呼び出す窓口)の料金がかなり低く設定されているそうです。Solは複雑な作業やプログラミング向けで、OpenAIの社内評価では、事実の誤りがGPT-5.6 Solの約半分に減ったとのこと。一方のLunaは、大量の書類からの情報抜き出しや要約、分類といった、同じ作業を何千回も繰り返す用途に向いています。

使い方の工夫として、同じ指示やルールを何度も読み込ませる手間を省く「プロンプトキャッシュ」にも対応しています。データの扱いについては、入力した内容はモデルの学習に使われない一方で、自動の不正検知で引っかかった通信はAWSが最大30日間保持するという条件も明記されています。

このニュースから見えてくるのは、「一番賢いAIを全部に使う」のではなく、仕事の重さに合わせてAIを割り振る考え方です。受付の仕分けは手早いLunaに、込み入った案件はSolに、というように、職場で仕事を分担するのと同じ発想ですね!また、Solは作業内容や結果の伝え方がより明確になり、何を確かめ、何を確かめられなかったかを人が把握しやすくなったそうです。AIの報告のうち、人が判断すべき部分を早めに見つける。そんな受け取り方が、これからの仕事の標準になっていきそうです!

出典:AWS Machine Learning Blog
https://aws.amazon.com/blogs/machine-learning/bring-more-intelligence-to-everyday-work-with-gpt-6-sol-and-gpt-6-luna-on-amazon-bedrock/

パーソルビジネスプロセスデザインが、AIエージェントの「土台づくり」を支援する3サービスを開始

クラウドWatchの報道によると、パーソルビジネスプロセスデザイン(パーソルグループの企業)が17日、AIやAIエージェント(目的に向けて自分で作業を進めるAI)が業務データを安全に使えるようにするための、データ基盤の整備・運用をまとめて支援するサービスを発表しました。「AI-Readyデータ基盤構築・運用サービス」「データ基盤コスト最適化サービス」「モダナイゼーション/運用高度化サービス」の3つで構成されています。

AIの活用というと、どのツールを入れるかに目が向きがちです。でも、AIが読むデータが整っていなければ、どんなに賢いAIも力を発揮できません。データを安全に使える環境づくりやコストの見直しがサービスとして提供されるのは、そこに多くの企業が悩んでいる表れと言えそうです。日々の業務でファイルや記録をきちんと整理しておくことも、職場のAI活用を支える立派な下準備になりますね!

出典:クラウドWatch
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/2141713.html

「業務の8割超をAIが主導しうる」との試算も、CMOたちが挙げる2027年の5つの優先課題

MIT Sloan Management Review(マサチューセッツ工科大学の経営学誌)に、世界各国のCMO(最高マーケティング責任者)15人へのインタビューをもとに、2027年に向けた5つの優先課題をまとめた記事が掲載されました。挙げられたのは、マーケティングを経営の成長エンジンとして位置づけ直すこと、AIを前提に組織や仕事を作り替えること、考える力を持つ人材を確保すること、細かく分かれたメディアで消費者に届くこと、そしてクリックされないまま答えが完結する「ゼロクリック」のAI環境に合った新しい指標をつくること、の5つです。

特に印象的なのはAIをめぐる話です。あるCMOが700以上のマーケティング業務を洗い出したところ、8割を超える業務をAIが主導できる可能性があるとわかったそうです。ただし、AIにできることの限界はまだ誰にもわからず、ある金融サービス企業のCMOは「作業の実行は機械に任せられても、創造的な発想については効果が証明されていない」という趣旨の見方を示しています。実際に、AIを前提に業務の流れと全員の職務記述を書き直し、50あったキャンペーンの工程を9つにまで減らしたCMOもいるとのことです。

このニュースから見えてくるのは、特定のメディアやチャネルに特化した専門スキルの価値が相対的に下がり、判断力や批判的思考、物語を伝える力といった力の価値が上がっているということです。記事では、AIエージェントのおかげで若手が早く経験を積めるようになった一方、「何が良い仕事か」を学んでいないためにAIを率いる判断力が育っていない、という懸念も紹介されています。AIに作業を任せるほど、その出来を見極める目を自分の中に育てることが大切になりそうですね!

出典:MIT Sloan Management Review
https://sloanreview.mit.edu/article/five-urgent-priorities-for-cmos-in-2027/

KDDIとRLWRLDが、小売・物流の現場で働くロボット向けAIを共同開発

AI Watchの報道によると、KDDIとフィジカルAI(現実の世界で体を動かすロボットなどのためのAI)のスタートアップであるRLWRLD(リアルワールド)が、小売や物流の現場での実用化を目指し、ロボット向けAI基盤モデル(さまざまな用途の土台になる大きなAIモデル)の共同研究開発を本格化させています。両社は経済産業省が主導する生成AI開発の支援プログラム「GENIAC」に採択され、日本国内の現場環境に特化したフィジカルAI基盤モデルの構築に着手したそうです。

大手企業と専門性の高いスタートアップが組み、国の支援制度も活用して実用化を目指す形ですね。自分たちだけで抱え込まず、外部の専門技術や公的な支援を組み合わせてスピードを上げる進め方は、規模は違っても日々の仕事のプロジェクトに通じるものがあります!

出典:AI Watch
https://ai.watch.impress.co.jp/docs/news/2142380.html

医療保険の審査を「数日」から「数時間」へ、EXLが人のチェックを残したAIで効率化

AWSの公式ブログで、データ分析・AIサービス企業のEXLが、医療保険の請求審査を効率化するAIの仕組みを紹介しました。保険の査定担当者は、医療記録を手作業で読み込むのに1件あたり100分以上かけているそうです。EXLは、書類の形式を問わずに情報を抜き出すアプリ「Xtrakto.AI」と、保険・医療の分野向けに調整した独自のAIモデル「EXL Insurance LLM」、さらにAmazon Bedrockの汎用モデルを組み合わせました。独自モデルは、9年分の保険請求業務から集めた1万3500件以上のデータで追加学習(ファインチューニング、特定分野向けにAIを鍛え直すこと)をしているとのことです。

その結果、医療記録の確認にかかる時間は数日から数時間に縮まりました。ポイントは、重要な段階に人による確認をきちんと残していることです。AIが抜き出した項目にはそれぞれ確信度の点数が付き、点数が低いものは人の確認に回される仕組みになっているそうです。

このニュースから見えてくるのは、専門知識が要る仕事ほど「AIに全部任せる」のではなく、「AIに下ごしらえを任せ、要所は人が見る」という分担が効果的だということです。書類の読み込みや要約といった時間のかかる作業をAIが引き受けることで、専門家は判断や意思決定といった本来の仕事に集中できるようになりますね!

出典:AWS Machine Learning Blog
https://aws.amazon.com/blogs/machine-learning/reducing-medical-claims-review-time-with-ai-on-aws-the-exl-medical-idp-solution/

NVIDIAのフアンCEOがAIへの不安をあおることを「不要」と一蹴、その発言をどう受け止める?

The Vergeの報道によると、NVIDIA(エヌビディア、AI向け半導体の大手メーカー)のジェンセン・フアンCEOがCBSのインタビューで、AIが世界の終わりをもたらす可能性は「0%」だと語りました。AIの危険性を訴えて人々を怖がらせることは不要で無責任だとも述べ、Anthropic(Claudeの開発元)のダリオ・アモデイ氏やOpenAIのサム・アルトマン氏らによるAI開発を減速すべきだという呼びかけは「科学に基づいていない」と主張したそうです。さらに、新たな規則や法律、ガイドラインも必要ないという考えを示しました。

The Vergeはこの発言を、AIブームで最も大きな利益を得る立場にあるかもしれない人物の主張として、冷ややかに伝えています。このニュースから学べるのは、AIをめぐる強い意見に触れたとき、「誰が、どんな立場で言っているのか」を確かめる習慣の大切さです。推進する側と慎重な側の両方の背景を知ったうえで、自分の仕事にとってのリスクと可能性を落ち着いて見極めていきたいですね!

出典:The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/997936/nvidia-jensen-huang-ai-fears-overblown

米連邦航空局が8億7500万ドル契約のAIツール導入へ、まずはワシントンDCの3空港から

Ars Technicaの報道によると、米連邦航空局(FAA、アメリカの航空行政を担う機関)が、AIツール「SMART」システムを導入しようとしています。SMARTは、6月に結ばれた総額8億7500万ドル・12年間の契約の一部で、この契約には別の管理システムの開発も含まれています。航空会社の運航スケジュールや天候、空港の受け入れ能力、空域の状況をもとに、飛行機の流れを予測して問題が起きそうな箇所を見つけ、航空管制官に助言する仕組みだそうです。米政府や業界の関係者がウォール・ストリート・ジャーナルに語ったところでは、早ければ9月21日にも、ワシントンDC周辺の主要3空港で運用が始まる可能性があるとのことでした。

このシステムは、FAAが管轄する2,900万平方マイルの空域全体への展開を見据えた第一歩という位置づけです。元FAA職員で航空の安全とAIの管理に詳しいコンサルタントのフィリップ・マン氏は、全米展開の前に範囲を絞って始める判断を評価しています。AIはあくまで管制官に助言する役回りという点もポイントですね。新しいAIツールを職場に入れるときも、いきなり全体に広げず、影響を抑えられる小さな範囲で試してから広げていく。この進め方は、どんな職場でも参考になりそうです!

出典:Ars Technica
https://arstechnica.com/ai/2026/09/faa-tees-up-875m-ai-tool-to-help-manage-air-traffic-congestion/

OpenAIとマイクロソフトを訴えた裁判の資料で明らかに、マイクロソフトの社内文書にあった「破滅のループ」への警告

The Vergeの報道によると、ニューヨーク・タイムズがOpenAIとマイクロソフトを訴えている裁判で、公開された文書の内容が注目を集めています。マイクロソフトの社内文書には、自社のAIのコンテンツ戦略が、自社モデルの性能とウェブ全体を同時に傷つける「破滅のループ」を始めているという警告があったそうです。また、AIの学習用にデータを集めることを「おそらく人類史上最大の労働の盗用」と表現した記述や、被告側のフェアユース(著作物を許可なく使える例外)の主張が認められれば、その考え方を愚弄することになるという趣旨の記述もあったとのことです。

ただし、目を引く発言の多くは、マイクロソフトの応用科学部門のディレクターであるブレント・ヘヒト氏によるもので、同社の広報担当者はThe Vergeに対し、同氏の主張とは距離を置く姿勢を示しています。このニュースから見えてくるのは、新しい技術を進める現場ほど、内部から上がる懸念の声をどう扱うかが問われるということです。成果を急ぐなかでも、権利や他の人の仕事への影響を指摘する声に耳を傾け、組織としてきちんと向き合う姿勢が大切になりますね!

出典:The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/997633/openai-microsoft-chatgpt-ai-new-york-times-doom-loop-theft-google-zero

今日のまとめ:AIに「任せる範囲」を自分で決める

連休中のニュースを振り返ると、AIの性能そのものよりも、「どこまでAIに任せ、どこで人が確かめるか」をどう設計するかが問われる話題が目立ちました。医療保険の審査では重要な段階に人の確認を残し、航空管制ではAIは助言役にとどまり管制の手順は変えないとされています。一方で、AIをめぐる主張は立場によって大きく異なり、受け取る側の見極めも欠かせません。

これからの時代、大切なのは、

  • 仕事の重さに合わせてAIに割り振る
    定型の繰り返し作業と、込み入った判断が要る仕事を分けて考え、AIに任せる範囲と人が担う範囲をはっきりさせましょう。
  • AIの成果を見極める目を育てる
    AIが作業を担うほど、「何が良い仕事か」を判断できる力の価値が上がります。確認と手直しを前提に、出来栄えを見る目を磨いていきましょう。
  • 小さく試し、立場を見て受け止める
    新しいツールは限られた範囲から試し、AIをめぐる強い意見は「誰が言っているか」を確かめてから受け止める。慎重さと前向きさを両立させる姿勢が役立ちます。

連休明けの仕事で、ひとつでもAIに任せられる作業を見つけてみてくださいね!今週も一緒に楽しく学んでいきましょう!