働き方 x AIニュース!20251015

働き方 x AIニュース!20251015

おはようございます!!2025年10月15日水曜日、AIまわりの動きが私たちの仕事をどう変えていくのか、一緒にのぞいていきましょう。今日も「これ、すぐに仕事で試せそう!」という視点で最新トピックを集めました。

Google GeminiがGmailで会議調整を肩代わり

GoogleはGmailに新機能「Help Me Schedule(ヘルプ・ミー・スケジュール)」を追加し、Gemini(ジェミニ)というAIがメール本文を読み取って候補日時を自動で作るようになりました。Googleカレンダーの空き状況やメールの文脈を参考に、返信先がクリックするだけで予定が決まる仕組みです。一度調整した相手とのリマインドにも使えるので、面倒な日程調整に費やす時間がぐっと減りそうですね。

リリース初期はビジネス向けのGoogle Workspace(グーグル・ワークスペース)や有料プランのユーザーから順次提供され、1対1の打ち合わせが中心になる予定です。とはいえ、AIが提案した時間が本当に都合に合うかは人間の目で最後に確かめるのがポイント。メールの締めに「この候補で問題なければ教えてください!」と一言添えたり、社内のチームでは共通のチェックルールを決めておくと、AIと人の連携が滑らかになります。

Google is launching a new AI-powered feature for Gmail that will use the context…
www.theverge.com

VisaがAIショッピングの信号機を整備

Visa(ビザ)は「Trusted Agent Protocol(トラステッド・エージェント・プロトコル)」という新しい仕組みを発表し、AIショッピングアシスタントが正規ユーザーかどうかを暗号署名(電子の印鑑)で確かめられるようにしました。急増するAIエージェントのアクセスを、悪質なボットと混同せずに受け入れるための“信号機”のような役割です。

このプロトコルでは、AIエージェントが事前に審査を受けてデジタル鍵をもらい、サイトに入るときに「何をしたいのか」「どの顧客の代理か」などをサイン付きで伝えます。米国ではAI経由の小売サイト訪問が1年で47倍も増えたというデータもあり、適切な手順がないと正規の買い物客まで締め出してしまうリスクがあります。EC担当の皆さんは、開発チームや決済パートナーと連携して「どのAIを許可するのか」「行動ログをどう残すのか」といったルールを今から整えておくと安心です。

MITのSEALがAIを自分で鍛える家庭教師に

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、SEAL(Self-Adapting LLMs)という手法を公開し、AIが自分で練習問題を作りながら学び直せることを示しました。大規模言語モデル(LLM:たくさんの文章で学んだAI)が、自分で新しいデータを生み出して「こう直せば良くなる」という指示文もセットで作る仕掛けです。

研究によると、この自己練習を数回繰り返すだけで、質問応答の正解率が33.5%から47.0%に伸びたり、少ない例題から解くテストの成功率が20%から72.5%まで上がったそうです。SEALは反復学習のたびに結果を振り返り、うまくいかなかったパターンを避けるよう調整するので、「自分で赤ペン添削をするAI」と考えるとイメージしやすいですね。

私たちの学び方にも応用できます。プロジェクトの振り返りで失敗の理由を一言メモにして次の計画に反映したり、AIにアウトプットを添削してもらったら必ず自分の言葉で言い換えて理解を深めたりするなど、SEAL的な“自己更新ループ”をチームに組み込むと、変化の速い仕事でも知識がさびにくくなります。

DirecTVがAIアバター広告で新たな収入を模索

米衛星テレビのDirecTV(ダイレクトTV)は、2026年初頭からストリーミング端末Gemini(ジェミニ)のスクリーンセーバーに、視聴者の顔をAIで再現したアバター広告を流す計画です。パートナーのGlance(グランス)が提供する仕組みで、ユーザーが許可するとAIが自分そっくりのキャラクターを作り、そのキャラがブランド商品のカタログに登場しておすすめしてくるというもの。

視聴者離れが進む中、DirecTVはスクリーンセーバーという比較的邪魔になりにくい場所でパーソナライズ広告を試し、広告収入の新しい柱にしたい考えです。マーケティングに関わる人は、こうした“自分ごと化”した広告が広がる前提で、顧客からの同意取得やデータの扱い方、AIが作った映像だと伝える方法を今のうちに整理しておくと信頼を損なわずに活用できます。

テクノロジーの波を俯瞰して次の一手を考える

MIT Technology Review(MITテクノロジーレビュー)のニュースレター「The Download(ザ・ダウンロード)」は、今日の特集でエイジングクロック(体の老化度を測る指標)研究の進展、インターネットを安全に保ち直す取り組み、カリフォルニア州で進むAI安全法の成立、衛星データ漏えいの懸念、巨大蓄電池による電力シフトなど、多方面の動きを一気に振り返っています。

バラバラに見える話題ですが、どれも私たちの仕事に通じます。AI規制の議論はサービス設計時のコンプライアンス(順守すべきルール)準備に直結しますし、誤情報を防ぐインターネット再設計の動きは情報リテラシー教育の見直しにつながります。ヘルスケアやクリーンテックのような新分野にも目を向け、大きな潮流を押さえたうえで「自分たちはどこで価値を出せるか?」を定期的に話し合うと、変化に振り回されずに次の一歩を描けます。

California’s AI safety bill has passed into law
www.technologyreview.com

AIと共に進化する働き方

今日のニュースは、日常業務の自動化からセキュリティ、学び方、広告や社会のルールづくりまで、AIが広がる現場のリアルを教えてくれました。小さな工夫でも、AIと人の役割分担を決めておくことで成果の出し方が変わってきそうです。

これからの時代で大切なのは、

  • AIが提案した結果を必ずダブルチェックする
    最後のひと手間を決めておくことで、AIの提案を安心して活用できます。
  • データと信頼を守るルールを早めに共有する
    ビジネス側と技術側で役割分担を明確にし、トラブルを未然に防ぎましょう。
  • 振り返りと学び直しを仕組みにする
    SEALのように改善サイクルを組むことで、チームの知識がさびません。

AIと肩を並べて働けるように、小さな実験を積み重ねていきましょう!