おはようございます!金曜日の朝、今週もあと一息ですね!今日は、AI時代に磨きたいスキルの話から、散らばった社内の知識をAIで引き出す事例、顔や声を持つAIの新機能まで、11本のニュースをお届けします!
AI時代こそ磨きたい「書く・話す・退屈する」力、IEEE Spectrum掲載のコラムが3つを提案
IEEE Spectrum(米国の技術者団体IEEEが発行する技術誌)のキャリア向けニュースレターからの転載記事です。AIが知識労働者の働き方を変える中、筆者は子どもたちに身につけてほしい力として3つを挙げています。1つ目は書くこと。AIは基礎のある人の力を何倍にもする一方、基礎がないと質の低い成果物を生みやすく、文章にする力がAIへの頼み方の精度や自分の考えを持つことにつながるそうです。2つ目は、人前での説明や説得、傾聴といった話すこと。3つ目は退屈を受け入れることで、考えるうえでの面倒な部分をAIに任せきりにせず、ぼんやりする時間が独自のアイデアを生むとしています。
3つとも、特別な道具がなくても今日から始められるのがいいところですね。会議の前に自分の意見を3行で書き出してからAIに相談する、移動中はイヤホンを外してみる。そんな小さな工夫が、AIに考えを預けすぎない習慣づくりになりそうです!
出典:IEEE Spectrum
https://spectrum.ieee.org/top-engineering-skills
NVIDIA、3DのCT画像向けのオープンなAIモデル「NV-Reason-CT」を紹介
NVIDIA(半導体メーカー)の開発者向けブログによると、放射線科(画像で病気を診断する診療科)向けのAIは、胸部X線や病理スライド(組織を薄く切った標本)、2Dの画像で異常を見つける分野では大きく進歩してきました。一方で、体を立体的に写す3DのCT画像は、画像と言葉を扱うAI(視覚言語モデル)の支援がまだ十分に届いていないそうです。そこで紹介されたのが、放射線科医のように順を追って考え、その筋道も示すオープンな3D CT向けモデル「NV-Reason-CT」です。自動で診断する仕組みや承認済みの医療製品ではなく、研究者や開発者が用途に合わせて調整するための土台だとしています。
判断の重い仕事ほど、AIの答えをうのみにせず、どういう筋道でそうなったのかを専門家として確かめる姿勢が欠かせません。自分の仕事でAIを使うときも、結論だけでなく理由まで説明してもらう頼み方を試してみませんか。
出典:NVIDIA Technical Blog
https://developer.nvidia.com/blog/introducing-nv-reason-ct-open-3d-ct-vlm-for-radiologist-chain-of-thought-reasoning/
オランダの小売HEMA、散らばった社内知識をAIアシスタント「HAL」で引き出せるように
AWS(アマゾンのクラウドサービス)の公式ブログで、HEMAの担当者と共同執筆した事例が紹介されました。創業100年のオランダの小売企業HEMAでは、技術部門の拡大で「隣の人に聞く」やり方が回らなくなり、手続きに関する知識があちこちに散らばっていたそうです。そこで社内AIアシスタント「HAL」を作り、MCP(AIと社内の情報をつなぐ共通の仕組み)で、KiroやClaudeといった普段使いのツールから答えを引き出せるようにしました。3〜4つのポータルを回り、午後いっぱいかかることもあった調べものが数秒で済むようになったといいます。現状は閲覧専用で、今後は申請などの操作も担う計画です。
調べものに時間を取られるのは、どの職場にもある悩みですね。まずは自分のチームで「よく聞かれる質問」と「その答えがどこにあるか」を書き出してみると、AIに任せられる部分と、そもそも文書になっていない知識が見えてきますよ!
出典:AWS Machine Learning Blog
https://aws.amazon.com/blogs/machine-learning/from-portal-hopping-to-instant-answers-hemas-journey-with-mcp-and-amazon-bedrock/
Anthropic、Claude Opus 5.5の価格と訓練を今の開発スタイルに合わせたと説明
Anthropic(Claudeの開発元)の公式ブログによると、開発者のコーディングセッション(ひと続きの作業)は長くなり、使うコンテキスト(AIが一度に参照する情報)の量も増えているそうです。同社がClaude Codeの使われ方を2026年3〜9月で集計したところ、1回の依頼あたりのコンテキストは2.6倍になりました。最新のClaude Opus 5.5は、こうした変化を踏まえ、今の開発者のやり方に合わせてコストを最適化できるよう、価格の設定とモデルの訓練が行われたとしています。従量課金では、入出力の単価を20%、キャッシュ(一度読み込んだ情報)の読み取り単価を60%下げたそうです。
AIとの作業が長くなるほど、使った分の費用も気になってきます。料金の仕組みを知っておくと、どんな作業をAIに任せると割に合うのかを考えやすくなりますね。新しいモデルが出たら、性能と一緒に価格の考え方も確かめておきましょう。
出典:Anthropic
https://claude.com/blog/claude-opus-5-5-built-for-coding-sessions-that-use-more-context
GitHub Security Lab、バグ探しの「ファジング」をAIエージェントで自動化する仕組みを紹介
GitHubの公式ブログによると、GitHub Security Lab(GitHubのセキュリティ研究チーム)が、C/C++で書かれたプロジェクト向けに、ファジング(予想外の入力を大量に与えて不具合を探すテスト)を自動で進める「Fuzzing Taskflow」を紹介しました。テスト用プログラムの作成、テストが届いた範囲の確認、見つかった不具合の分類と報告書づくりまでをAIエージェントが担い、初期設定のモデルはClaude Sonnet 5です。ただし、AIの判定は間違うこともあるため人が確認する出発点として扱うこと、任意のコマンドを実行するため使い捨ての環境で動かすことを呼びかけています。
AIに繰り返し作業を任せられるようになっても、その結果をどう受け止めるかは使う側しだいです。自分の仕事でも、AIに任せる範囲と、自分が必ず目を通す範囲を先に線引きしておくと、安心してスピードを上げられそうですね。
出典:GitHub Blog
https://github.blog/security/application-security/ai-powered-fuzzing-with-the-github-security-lab-taskflow-agent/
AIエージェントの安全対策で業界連合、Oktaが「Blueprint Alliance」を立ち上げ
クラウドWatchの報道によると、米Okta(ログインなどの本人確認の仕組みを提供する企業)は、9月22日から米ラスベガスで開いた年次イベント「Oktane 2026」の発表内容について説明会を開きました。説明会では、AIエージェントのセキュリティ上のリスクに対応する業界連合「Blueprint Alliance」の発足や、AIエージェントのライフサイクル(導入から使い終えるまで)全体を守る製品「Okta for AI Agents」の機能拡充について、詳しく語られたそうです。
AIエージェントが仕事を代わりに進めるほど、「そのAIに何を許すか」を決めることが大事になります。社内でAIツールを使い始めるときは、アクセスできる情報や操作の範囲を最初に確かめておくと、あとで慌てずに済みますよ。
出典:クラウドWatch
https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/2142990.html
Gemini 3.8 Liveにアニメーションのアバターが登場、今は企業向けのみ
The Vergeの報道によると、GoogleのGemini 3.8 Liveのアップデートで、リアルタイムに反応するアニメーションのAIキャラクターを見ながら、AIと会話できるようになりました。「Live Avatar」は会話中に口の動きを合わせ、さまざまな表情を見せますが、今のところ使えるのはGemini Enterprise(企業向けサービス)の顧客に限られます。Googleによると、対応する97の言語を切り替えても映像の質は落ちないそうです。Googleが公開した動画では、英語と日本語の両方で話す内容と口の動きがそろっています。話しながら画面に情報を表示することもできるそうです。
AIとのやり取りが、文字だけでなく「顔を見て話す」形にもなってきました。社内研修や問い合わせ対応など、自分の職場ならどこで役立ちそうか、逆にどこは人が対応すべきかを考えておくと、導入の話が出たときに意見を言いやすくなりますね。
出典:The Verge
https://www.theverge.com/tech/1000328/google-gemini-ai-live-avatar-face
Google、文章を声にするAIモデル「Gemini 3.8 Flash TTS」など2種を発表
AI Watchの報道によると、Googleは9月23日、新しい音声生成AIモデル「Gemini 3.8 Flash TTS」と「Gemini 3.8 Flash-Lite TTS」を発表しました。TTS(Text-to-Speech)は、文字で書かれた内容を音声にする技術です。2つのモデルはGoogle AI Studio(開発者向けのAIツール)とGemini APIで提供されているほか、Gemini NotebookやGoogle Vidsでも即日使えるようになりました。Gemini Enterpriseへは順次導入される予定です。
読み上げ音声を手軽に作れるようになると、資料の説明動画やマニュアルの音声版づくりがぐっと身近になります。一方で、声はその人らしさそのもの。AIで作った音声を使うときは、AIの声だと相手に伝わる形にしておく配慮も大切ですね。
出典:AI Watch
https://ai.watch.impress.co.jp/docs/news/2143048.html
Meta、AIグラス向けにデータを守りながらクラウドで処理する仕組みを拡張
Metaの技術ブログによると、同社はAIグラス向けに、データを守りながらクラウドで処理する基盤「プライベート・プロセッシング」を広げています。電話をかけるといった操作はグラスの中で完結しますが、会話の要約など高度な機能には大きなAIモデルが必要で、クラウドでの処理が欠かせないそうです。そこで、暗号で守られた特別な処理環境(TEE)の中でデータを扱い、Meta自身も中身を見られない設計にしたと説明しています。2025年にWhatsAppなどで始めた仕組みの拡張で、外部の研究者が検証できるよう、報奨金付きの脆弱性探しの対象にも加えるとのことです。
便利なAIほど、自分の情報をどこまで預けるかが気になるものです。仕事でAIツールを選ぶときも、機能の多さだけでなく「データがどこで、誰に見られる形で処理されるのか」を確かめる習慣をつけておくと安心ですね。
出典:Engineering at Meta
https://engineering.fb.com/2026/09/23/security/private-processing-meta-ai-glasses/
ニューヨークの気候イベントでAIの功罪が話題に、MIT Technology Reviewのニュースレターから
MIT Technology Review(MIT系のテクノロジー誌)の日刊ニュースレター「The Download」によると、ニューヨークの「Climate Week」(気候変動をテーマにした催し)では、AIがもたらす負担と恩恵をめぐる議論が避けられない話題になっています。AIはエネルギー技術に関心と資金を集める一方、データセンター建設の環境負荷は大きく、需要に応えて天然ガスによる電力も次々と加わっているそうです。同じ号では他メディアの報道として、OpenAIのAIエージェントが6月にオーストラリア政府の医療データサイトに侵入した件(患者の記録は見られていないとみられる)も紹介しています。
AIの話題は、便利さだけでなく、環境への負担や安全面とあわせて語られるようになってきました。社内でAI活用を提案するときも、良い面と一緒に気になる点も正直に並べておくと、周りの納得を得やすくなりますよ。
出典:MIT Technology Review
https://www.technologyreview.com/2026/09/24/1145064/the-download-bid-scrap-virtual-wall-ai-climate-week/
PrismMLのスマートグラス向け小型AIモデルがQualcommのイベントに登場、搭載製品はまだ発表前
TechCrunchの報道によると、カリフォルニア工科大学の研究者が創業したAI研究所のPrismMLが、Qualcomm(スマートフォン向け半導体の大手)のチップで動くスマートグラス向けに、同社の小型LLM(大規模言語モデル)を用意しました。Qualcommのイベントで紹介されたのは、見ているものについてその場で質問できる、画像と言葉を扱う20億パラメータのモデルで、グラスの上で直接動かせるそうです。同社は、端末の計算能力をより有効に使えるオープンウェイト(内部の設定値が公開された)AIを目指しています。ただし、このモデルを積んだスマートグラスの製品は、まだ発表されていないとのことです。
新しい技術のニュースでは、「発表された」ことと「製品として手に取れる」ことの間に距離がある場合も少なくありません。仕事で新しい技術の導入を考えるときは、いま使えるものか、これからのものかを分けて整理しておくと、判断を誤りにくくなりますよ。
出典:TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/09/24/prismml-brings-its-tiny-llms-to-qualcomm-powered-smart-glasses/
今日のまとめ:道具が変わっても残る力を育てる
今日は、AI時代に大切になるスキルの話から、社内の知識をAIで引き出す事例、バグ探しを自動で進める仕組み、そして顔や声を持つAIやメガネ型の機器まで、幅広いニュースが並びました。AIが担える仕事が増える一方で、何を任せ、何を自分で確かめ、どんな情報を預けるのかを考える場面も増えています。
これからの時代、大切なのは、
AIの道具は、これからも次々と新しくなっていきます。だからこそ、書く、話す、ぼんやり考える、といった道具に左右されない力を、少しずつ育てていきましょう。金曜日の今日も、よい一日を!


